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法律あっての合理的な生活

私たちの日常生活は、大部分が法律によって整備されています。住む場所は届け出なければならないといった生活の基本部分から、国の活動に関する事項まで、実にさまざまな場面で法律は登場します。太古の昔は、このような決まり事はありませんでした。集団生活が進化してコミュニティーができてくると、皆で生活するのに都合のいい流れや決まり事が挙がってきます。決まり事に沿って行動したほうが合理的だと認知されるようになり、やがてルールが作られるようになりました。ルールを整備すれば皆の生活は合理的にはなります。しかし、常に全員が納得いく決め方ができるとは限りません。やがて、話し合いや多数決で決定していく方法が確立され始めました。現代の法律は、過去に良しとされた決まり事の名残です。特定のだれかの利益になるというよりは、より多くの利便性があると判断され、ルールとなったものがおそらく大部分を占めているでしょう。ある意味ルールは妥協の産物とも言えますが、私たちの生活をより合理的にしてくれるものとして、現在も存続しているのです。

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